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- ① 自己検診(セルフチェック)
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- ② がんの早期発見のため最低でも2年に一度は乳がん検診を!! 超音波検査、マンモグラフィ(乳房X線画像検査)
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- ③ 自己検診でしこりなどに気づいたら...
乳がんの検診で所見があった方は...
躊躇せず乳腺外来を受診しましょう!!
自己検診(セルフチェック)
1か月に1回程度毎月同じ時期に行いましょう。
閉経前の方は生理後の柔らかい時期に行いましょう。
視診のポイント
鏡に映して正面、斜め、前屈、背屈をして、様々な角度と光線の方向を工夫、両腕上げと降ろした組み合わせで視ましょう。
- 皮膚の状態
- 色、くぼみ、盛り上がり、発赤、浮腫など。
左右差・形・大きさの把握
- えくぼ徴候
- (ほっぺのえくぼは可愛いが、乳房のえくぼは可愛くありませんので、すぐ乳腺外来を受診精査へ)
- 乳頭の状態
- 湿疹・ただれがあるか。
乳首の引きつれがないか。
- 乳頭分泌物
- 性状(血液がまじったり、茶色の場合は乳腺外科受診を)
乳首が急に陥没してきていないか。
触診のポイント
- 平手触診
- 手のひらと5本の指で撫でるように。
- 指腹法
- 第2~第4指を揃えて触診。螺施、のの字、平行(肋骨に沿って)、放射線状(乳首を中心に)と様々あるが、どれか二つ位の方法で慣れるとよい。
- 指先交互法
- 指の先端を2本揃えて指踏みしながら触診します。
しこりの特徴
乳がんの場合は、痛みはほとんどない
- 硬さの表現のたとえ
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- a.パチンコ玉・ビー玉・石ころみたいにこりこり、ごりっと硬い →がんの疑い
- b.マシュマロ状だが中心部に硬い芯がある →がんの疑い
- c.スーパーボール・グミキャンディー →良性のことが多い
- d.テニスボール →良性のことが多い
- 辺縁
- 平滑かザラザラと不規則か。
- 可動性があるかどうか
- 周囲にくっついている感じかよく動くか。
- 腋离の触診
- 3本の指で反対側の腋の下を奥の方から乳腺の近くまで触診。
リンパ節のしこりがあるかどうか。
乳がん検診
マンモグラフィ
乳がんの羅患率は、30代から徐々に増加し、40代から60代までが多くなります。
大切な乳房を守るため、ご家族のため、そして何より、あなたの命を守るためにも、40歳を超えたら定期的にマンモグラフィ検査の受診をおすすめいたします。
マンモグラフィの検診で高濃度乳房と判定された方は超音波検査の併用をお勧めします。
乳房超音波
マンモグラフィは、微細石灰化やしこりを発見することができますが、乳腺が発達している、とくに若い方や授乳中の方では検査精度が落ちることがあります。
超音波による検査なら、乳腺が発達した方でも比較的精度の高い検査が行えます。
放射線被曝がありませんので、妊娠中の方でも受診していただけます。
乳腺外科の主な対象疾患と治療方法
乳がん
- 主な症状
- 乳房のしこり
乳頭からの血性分泌物があることもあります
解説
日本人女性が一番かかりやすい癌で、11人にひとりが乳がんにかかるとされています。
40歳後半から50歳前半の働き盛りの女性に多いのが日本の特徴です。
乳がん自体は比較的おとなしい癌ですのできちんと治療すれば治る確率の高い癌と言えます。
乳がん検診が広まるにつれ、早期に乳がんがみつかるようになり今後乳がんの死亡率が減少していくことが期待されます。
治療方法
乳がんの治療には、手術、化学療法、ホルモン療法、放射線療法の4本の柱があります。
- 1.手術
- 乳がんの治療の基本は手術です。
腫瘍の大きさがおおむね3㎝以下であれば乳房温存手術(乳房を残す手術)が可能となることが多いです。
乳癌が広範囲に広がっている場合は、残念ながら乳房を残すことはできませんが、ご希望があればご自分の組織や人工物による乳房再建(保険診療)を行うことができます。
また、手術前に腋窩(わき)のリンパ筋に転移があることがわかっている場合はリンパ節を切除します(リンパ節郭清)。
そうでない場合は、手術中に腋窩のリンパ節に転移があるかどうかを調べるセンチネルリンパ節生検という方法が一般的です。
この検査で転移がない場合は腋窩のリンパ節は切除しません。
- 2.化学療法
- いわゆる抗がん剤の治療です。主に転移や再発への治療に使います。
また乳がんのタイプによっては、手術前もしくは手術後に再発予防のために使うこともあります。
乳がんのタイプに応じて、患者さまごとに最適の抗がん剤を選んで使います。
- 3.ホルモン療法
- 乳がんのおよそ8割は女性ホルモンに反応する癌なので、女性ホルモンをブロックすることでがんの増殖をおさえることができます。
主に手術後の再発予防や、転移や再発の治療に使います。
- 4.放射線療法
- 乳がん温存手術の術後では、残った乳腺に癌が再発する確率を下げるために、手術した乳房に放射線をあてます。
線維腺腫(せんいせんしゅ)
- 主な症状
- 乳房のしこり、痛み
解説
代表的な乳腺の良性腫瘍で、30代までの若年者に多く、クリッとしたよく動くしこりとして触れます。これが乳がんに代わることはないとされています。
治療方法
小さいしこりでは、基本的に治療は不要です。急に大きくなる場合などは摘出手術をすることもあります。
☆当院の乳腺外来では、しこりのある方やマンモグラフィ・超音波検査で異常を指摘された方に対して、
- 穿刺吸引細胞診:細い針で病変部の細胞をとる簡便な検査
- 針生検・吸引式乳房組織生検:やや太い針で組織を採取する検査(局所麻酔)
を行っています。
検査で採取した細胞・組織検体は病理検査に提出し、顕微鏡で詳しく観察します。
これらの検査は入院の必要はなく、外来で行うことができます。